03,
2008
【邦題】アウェイ・フロム・ハー 君を想う
【あらすじ】グラント(ゴードン・ピンセント)とフィオナ(ジュリー・クリスティ)は幸せな結婚生活を営んできた老夫婦。しかし、フィオナがアルツハイマーだと診断され、彼女は自ら養護施設で暮らす決意をする。44年共に暮らしてきて初めて、別々に生活することになった2人。そして1ヶ月後、面会に訪れたグラントは、フィオナが夫のことを忘れて、同じ施設で暮らす、車椅子に乗った男性オーブリー(マイケル・マーフィー)に好意を寄せていることを知ってしまう…。(@Cinemacafe)
君を幸せにできるなら、
この孤独を受け入れよう。

サラ・ポーリーの初監督映画。
アルツハイマーになってしまった妻とその夫の絆の話。
題材としてアルツハイマーを扱った映画といえば、「きみに読む物語」が印象的。
邦画では「博士の愛した数式」もお気に入り。
なんともせつないのです。
刻々と流れていくように自然体なのに、それなのになんだか重みがある。
ボロボロと泣くような雰囲気は決してないのに、なぜかぐっと心を掴まれてしまう。
44年という月日を共にしてきた二人。
ゆったりとした時間が流れて、このまま二人でずっと一緒にいれるのだ…、
そんな風に始まるのだけれども妻のアルツハイマーの発覚。
そこから彼女を病院に入れるまでの決意。
妻の決意の固さに対して、いつまで経ってもそれを受け入れきれない夫。
病院に入ったときに、妻がいう。
「一度だけ抱いて」
そうして身体を重ねる二人だけど、そこでも妻は潔く言う。
「もう、行って。いま行かないとつらいから」と。
こうして1ヶ月会えない日が続くのだけれども、
この1ヶ月も会えないというポリシーは一体どうなの。
本当に病院側の都合としか思えない。
次に会いにいったときにはもう妻は彼のことを覚えていない。
ここからがもうなんともせつなくて。哀しい。
自分の妻が少しずつ別の男性に心を寄せていくところを目の辺りにして、
それでも毎日のように通い続けるグラント。
これはあくまでグラントの視点から描かれた映画。
映画の中でナースの一人がいった言葉がなんとも印象的。
夫のほうがどれだけ妻の人生はよかったといっても、
実際のところ、彼女がどう思っていたかなんてわからない、と。
グラントは、妻がほかの男性と仲良くなっていく姿を思う。
もしかしたら妻はずっと昔に自分がしたことへの仕返しをしているんじゃないのか、と。
本心は正直言って最後までどうなのかわからない。
でも、罪の意識と、孤独感と、焦燥に駆られるグラントの後姿がなんとも哀しくて…。
主演の二人、熱演でしたね。
妻を演じるクリスティーはアカデミーにもノミネートされてたし。
本当に美しい。儚げな感じとか、うっとりしてしまう。
そして夫を演じたゴードン・ピンセントも素晴らしかった。
ゆっくりと静かに進む時間が余計に心にずっしりと響いてしまう。
本当に人の幸せを心から願うとはどういうことなのだろう。
人を心から愛するというのはどういうことなんだろうか。
実際に私が彼の立場に経った時、どうするだろう?
観終わったあとも、静かに自分に問いただしたくなる、そんな作品でした。
☆☆☆☆
公式サイト
http://www.kimiomo.com/
































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