28,
2008
【邦題】ファヴェーラの丘(2008年4月5日公開)
【あらすじ】“ファヴェーラ”と呼ばれるリオデジャネイロの危険なスラム街を舞台に、“アフロレゲエ”というグループを結成し、音楽やダンスを通して麻薬や暴力に向かわない子どもたちの成長をサポートする元麻薬売人の男性の活動を追った音楽ドキュメンタリー。(@allcinema)
リオデジャネイロ、ブラジル
スラム街で生まれた希望のリズム

【ファヴェーラ】
19世紀、戦争で戦った兵士たちが、丘陵地帯に仮住居を構え、政府からの正式な住宅提供を待ったものの、政府からの提供や認可が無かったため、結果として不法占拠となってしまった住宅街。ファヴェーラの語源は、先住民達の祖国にあった丘の名前であるとか、生息していた植物の名前であるとかの説がある。(公式サイトより引用)
観終わったあとに、しっかりと心に残る作品でした。
ブラジルのスラム街のひどさや、腐敗した軍事警官のひどさ、
問題があっても無視して何もしようとしない政府の様子なんていうのは、
以前にも「バス173」や「カランジル」なんかでも目の辺りにしてきたけれど、
改めて見るとまたひどいものです。
でもこの映画の焦点は暗闇に当てられたのではなく【希望】だ。
この映画の主な舞台となるのが、スラム街の中でも特に危険だといわれてるヴィガリオ・ジェラウ。
紛争地帯よりも死人の数が多くでる街。
そして子供たちがあこがれるのは、ドラッグディーラーやギャング。
子守唄で寝る代わりに、銃声と悲鳴で眠りに落ちる子供たち。
リオ・デ・ジャネイロというとカーニバルなんかで陽気なイメージしかないけど、
一皮向けば裏はこんなにも閉ざされてて、暗闇の中にある。
軍事警察はロクでもないし、罪もない人々が理由もなく殺されていく。
こういったダークサイドというのはどの国にでもあるのだろう。
けれど、目の辺りにするとやっぱり胸が痛む。
そんな地域で育った一人の青年に焦点は当たる。
元ドラッグディーラーで、ギャング同士の紛争なんかで何人も友人は死んでる。
暴力を止める方法はないかと考えに考えぬいて彼が出した答え…。
それが【音楽】、【アート】だった。
暴力を暴力で返しても何の変化にもならない。
憎しみを憎しみで返しても何も生まれない。
でも、煮えたぎる怒りはある。
それならばその怒りも悲しみもすべて音楽へと込めてしまおう。
そんな感じで始まったグループ、"Afro Reggae"。
数人で始まったグループが後にあれほど大きくなろうとは…。
音楽っていうのはこうして生まれていくんだな、と。
そして音楽と人々の生活はいつだって繋がってるのね。
このグループの第一人者であるアンダーソンという男の、
その揺るぎない思いと強い信念には、観ながらなんとも心を揺すぶられた。
パーカッションのセッションや、ダンスレッスンなんかを通しながら、
子供たちに文化や教育の大切さを教えていく。
何より、彼らが【等身大】となっていることは大きいと思う。
今までの彼らの等身大はドラッグディーラーやギャングしかいなくて、
道もまるでその一本しかないように思えた。
でも、アンダーソンたちが作り出した新しい【未来】。
アンダーソンという人物が、このコミュニティーにとって、
どれだけ大きな人物かということが話が進むにつれ更に深まっていって、
そんなのに関わらずただわが道をいっている彼のまっすぐさというか、
情熱というか、思いやりというか、そんなものに強く惹かれました。
たった一人でも世界は変えることができるのだ。
と、思わせてくれる。
是非是非観てください。
☆☆☆☆☆
公式サイト
http://www.nowonmedia.com/favela/





























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