【あらすじ】ケッヘル番号が、わたしをこの世の果てまで連れてゆく。モーツァルトの音楽に取り憑かれた男と、過去の亡霊から逃げ続ける女。出会うはずのない二人の人生が交差した瞬間、狂おしい復讐の幕が上がる。
中山可穂の作品は初めて「
マラケシュ心中」を読んだ時から好きな作家さん。
そこから他の作品も気になって読んできたんだけど、もうずっと読んでない。
emiちゃんのブログ読んでたら新刊が出てることを知って、
読みたいとは思ってたんだけど、ハードカバーは高いし荷物になるし…、
と思ってたら府中の図書館にいったら、あった!
しかも上下揃ってたので、さっそく読み始めたんだけど……、
これはすごい。
一気に上下読んだけど、もう読んだ後くらくら(笑)
とにかく内容が濃くてすさまじい。
今回はサスペンス要素も含まれていたのでまた面白いし。
話はふたつの物語が同時に進んでいきます。
腹黒な代議士の妻と恋に落ち、駆け落ちした主人公の伽椰。
逃げるようにして日本を飛び出して、ドーバー海峡で出会った不思議な男、遠松。
ふたりの人生が交差して、過去の話に飛びつつ、平行で進んでいくストーリー。
確かに「復習劇」であるんだけど、
「愛すること」とか、その観念とかそれに執着する人々とか。
中山可穂の作品には、いつもどこか「執着」という思いがあると思う。
人を愛することに対していつも貪欲で、ねっとりと絡みつく感じ。
それが今回の作品でも出てて、それがいつも以上に激しい感じもした。
色んな思いが交差して読んでるとなんとも息苦しい。
ただ、やはりいつも感じるんだけど、
彼女の書く、文章の流れというか、言葉の使い方というか、
そういうのが好きで読みやすいからどんどんと先に進んでしまう。
それでもやっぱり上下あるし、なんとも内容が重いので、
読み終わったあとは相当脱力してしまいました。
エネルギーを吸い取ってしまうような小説です。
あと、題名のケッヘルからもわかるようにモーツァルトが絡んでくるんだけど、
これがまたマニアックで、ここにもまた執着心が強く感じられる。
うまい具合にケッヘル番号とモーツァルトの音楽・人生と絡まってて、
それらのピースが合わさっていくのが面白かったです。
『ケッヘル』話題の本:ALL ABOUT
http://allabout.co.jp/interest/book/closeup/CU20060622A/
Posted by あすか。
category:
[読書]小説
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