【邦題】ミリキタニの猫
【あらすじ】ニューヨークの路上で絵を描き続ける80歳の日系人画家、ジミー・ミリキタニの誇り高き反骨の人生を見つめた感動ドキュメンタリー。カリフォルニアに生まれたジミーは、その後母の故郷広島で育つが、強まる軍国主義を逃れて18歳でアメリカに帰国する。しかし第二次大戦中に日系人強制収容所に送られた彼は、アメリカ国家に抵抗して自ら市民権を放棄する。以来、様々な社会保障も受けられず、やがては不運も重なりニューヨークで路上生活を送ることになる彼だったが、自由と不屈の精神を失うことはなかった…。本作は、彼の絵を買ったのが縁で、ときおり彼を撮影していたリンダ・ハッテンドーフ監督が、911テロの直後、彼を自宅のアパートに招き入れ、2人が奇妙な共同生活を送る中で、彼の数奇な人生が次第に明らかとなっていくさまがカメラに収められていく。(@allcinema)
Make Art Not War!
ニューヨークのストリート・アーティスト ジミー・ミリキタニ
80年の数奇な反骨人生──

観終わったあとにすごく心温かくなる、監督の優しさが滲み出た作品でした。
ホームレスでありながら、人からの同情は一切買わず、
自己の確立と誇りをしっかり持ったアーティストのMr.ミリキタニ。
偶然彼から絵を買ったことがきっかけで、彼を撮影してたリンダが、
ひょんなことから彼を家へと招きいれて共同生活が始まるのだけれども、
そこから見えてくるMr.ミリキタニの人生、彼とリンダの絆、
戦争の虚しさをうったいかけながらも、人との関わり合いの重要さを教えてくれる。
とにかく、なんでかわかんないけど私は始終涙が止まらずに…。
カリフォルニアで生まれたけれど、広島で育ったMr.ミリキタニ。
でも日本では軍制の力が強まって自分はアーティストで、軍人ではない、
と強い思いを持っていた彼はアーティストになるためにアメリカに戻る。
でも皮肉なことに、日本とアメリカの関係が悪くなるにつれて、
彼は日系人強制収容所に入れられてしまう。
持っていたものすべて、市民権さえも取られてしまって……。
それから彼はずっと反アメリカ政府で、政府からは何の支援も受けずに生きてきたわけだけど…。
この撮影途中に、偶然とは思えぬくだりで9.11が起こる。
それがきっかけでリンダとの同居生活が始まるわけだけれども、
TVをつければ、テロリズムだの、戦争だの。
この頃ちょうど(…今でもだけど)中東出身の移民への風あたりはひどくて、
その様子がTVで流れてて、それを観てたMr.ミリキタニは、
もしかしたら自分が収容所に入れられていたときのことを思い出したのかもしれない。
いつの時代でも同じだ。
戦争は、相手への"恐怖心"、"先入観"から始まる。
たとえ何の関係もなくても"先入観"によって差別されてしまう。
それを身にもって体験したからこそ、Mr.ミリキタニの反戦への想いは強いのだろう。

リンダとの共同生活の様子は、どこかちょっとおもしろおかしくながらも、
胸が温まるシーンがたくさんあった。
リンダが外出して、帰りが遅かった時に本気で心配してたMr.ミリキタニ。
最初は心を閉ざしていたMr.ミリキタニが少しずつリンダと打ち解けたのは、
やっぱりこのリンダという人の人柄にあったんだろうなぁ。
ソーシャルセキュリティーなんか気にしなくていいと頑固にいう彼を片目に、
リンダは熱心に説得して、援助を受けられるようにサポートし、
もう長いことあっていなかった家族との再会も果たせるようになって…。
Mr.ミリキタニが新しい自分の家が見つかり、リンダの家を出て行くときに呟いた、
「リンダ、リンダ、リンダ」というそのたった三言。
その響きとその表情には、リンダへの感謝とか、
出て行くことへの寂しさとかいろんなものがあったのかもしれないけど、
ぎゅっと胸が熱くなってしまいました。
とにかくとても心温まる映画で、
Mr.ミリキタニという人の人生を通して、
テーマ的にもメッセージ性はしっかりしていてぐっと胸にきます。
そして、Mr.ミリキタニの描く絵がまたぐっとくるのです。
ぜひぜひお勧め。
☆☆☆☆☆
公式サイト
http://www.uplink.co.jp/thecatsofmirikitani/





【邦題】おいしいコーヒーの真実(2008年5月31日公開予定)








































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